バイオリンの湿気対策ー梅雨時のお手入れ方法

あじさい お手入れ
あじさい
記事内に広告が含まれています。

湿気の多い梅雨時には、バイオリンのコンディションに気をつける必要があります。

湿度が高い、気温が高すぎる状態は、バイオリンは苦手です。バイオリンと弓は、木材や馬の毛などの素材が使われていて、湿度の影響を強く受けます。

また、真夏の車の中に放置すると、バイオリンのニスが溶けるなど楽器を傷めてしまう原因になるので、晴れた日にも注意しましょう。

夏のお手入れの記事

車内放置に気をつけよう

バイオリンにとってちょうどいい湿度は、60%くらいだと言われています。湿度は、高すぎてはいけませんが、低すぎて乾燥しすぎもあまり良くないようです。

楽器の管理が難しく感じるかもしれませんが、人間が過ごしやすいと感じるところに置くなら、たいていは大丈夫ですよ。

人間が快適な環境と同じような条件を目安にするのがおすすめです。

今回は、バイオリンの湿気対策についてまとめていきたいと思います。

湿度が高いとどうなるか

湿度が高いとなんとなく弾きにくいというだけでなく、楽器が傷みやすい状況になります。

例えば、バイオリンのパーツをつないでいる膠(ニカワ)と呼ばれる接着剤がはがれやすくなります

一度はがれてしまうと、自分でつけることは難しいので、工房などで修理してもらう必要があります。

自分で、木工用ボンドでつけようとしてはいけません。余計に楽器が傷みます。

プロに任せましょう。

湿度調整

湿度を調節できるバイオリン専用の部屋などがあれば完璧ですが、そこまでできなくても、ある程度は調節できます。

人が住んでいる環境にあれば、たいていは大丈夫です。

湿気が多そうな倉庫などに長期保管をするよりは、人の住む家に置いておくほうが適度な湿度環境にしておけます。

【湿度を調節する方法】

例えば、加湿機能付き空気清浄機などは、部屋の湿度が表示されるようになっています。

① 加湿器

【加湿機能付きの空気清浄機】

冬場の乾燥しがちなときには、こういった加湿器を使っていて普段過ごしている部屋にケースごと置いておくのもいいかもしれません。乾燥し過ぎを防げます。

② 除湿機、エアコン

【プラズマクラスター付き除湿機】

湿気の多い地域にはおすすめです。部屋干しすることが多い場合にも、湿気取りに使えます。

逆に、問題の梅雨時は、除湿機を部屋に置くとか、エアコンをかけて時々除湿するといいかもしれません。

③ 湿度計

【湿度計】

デジタルタイプの温湿度計です。部屋のコンディションを知るのに使えます。

アナログタイプを選ぶかデジタルタイプにするかはお好みです。

部屋に、湿度計を置いておくと、管理しやすいです。

超高級のバイオリンでなければ、適度にバイオリンを弾いて楽器の空気を入れ替えるだけでかなりのカビ対策効果があるので、普通に使って、毎回しまう前に簡単に布で乾拭きをするようにしていると、不具合は起きにくいと思います。

カビ対策

【除湿剤】

シリカゲルの乾燥剤です。お菓子や焼き海苔などに入っているような感じのものです。

湿度が高いと、カビも生えやすくなります。

乾燥剤をケースの中に入れておくことで、湿度を低くすることもできます。

一度カビが生えてしまうと、表面をふき取ってもまた生えてしまいやすくなるので、最初から生えさせないようにするのが良い方法です。

バイオリンは木でできているので、カビやすいです。

よくお手入れして、カビから守ってあげたいですね。

弓の毛替えをするタイミングにも注意

弓

雨の日や湿気の多い日に毛替えをするのは、あまり向いていません

湿気で毛が伸びやすくなっているので、晴れて空気が乾燥すると、その毛が縮むため、調節が難しくなりがちだからです。

雨の日に弓の毛を緩めておいても、晴れるとその毛が縮んで弓の反りかえりが少なくなり、弓の毛が常に緊張したような状態になってしまうことがあります。

梅雨時期に毛替えをすることになったら、バイオリン工房の方の言われる注意事項をよく聞き、毛替え後もよく様子を見ながら使うとよいでしょう。

参考記事はこちら

お手入れ方法

風通しをよくする、つまり楽器を定期的に演奏すると、バイオリンは良いコンディションを保ち易いです。

楽器をしまう前に、やわらかい布でやさしく乾拭きします。

カビは、垢やホコリなどから生えやすくなるので、しっかりふいておくと、カビにくい状態になります。

毎回拭いていると、大して汚れていないように思えても、その積み重ねが大きな効果を生みます。すぐに落ちる汚れも、時間が経つとガンコな汚れになり、そういうところをカビ菌が好みます。

汚れをためないようにしましょう。

しまう前のお手入れ

また、毎回、ケースにしまいましょう。

外に出しておくと、ホコリがたまり、そこからカビなどが発生しやすくなるようです。

バイオリンが見えるように飾るならば、ガラスケースの中などにしたほうがいいです。

いずれにしても、定期的に楽器を演奏することも、コンディションを良く保つのに効果があります。

継続して練習すると、演奏の技術も上がりますし、一石二鳥ですね。

※ ケースに関する記事

まとめ

以上が、バイオリンの湿度管理と、梅雨時の対策でした。

大切な楽器を長持ちさせて、バイオリンのいい音を楽しみましょうね!

お手入れの関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました