バイオリンの演奏では、音程を正確に取ることがとても重要です。
すでに上手に弾ける人でも、感覚が鈍くならないよう、ひとつの音をゆっくり出したり音階練習などの基礎練習をしています。
きれいな音がピタッとはまるようになるには、日々の練習によって感覚を鍛えておく必要があります。
今回は、バイオリンの音程について書きたいと思います。
バイオリンの音程がきれいにとれるポイント
どうやってバイオリンの音を正確に取れるようになっているかというと、ギターにフレットがあるように、バイオリンの指板にもきれいな音の出るポイントがあります。
初心者の時には、指板にギターフレットのように細いテープを貼って目印にして練習しました。
ピタッと良い音が出る音の位置関係を把握し、これくらい指を広げると次の音になるという、指の幅感覚を身につけると、音を取りやすくなります。
半音、全音と、指を広げる間隔が違うので、およその間隔を指感覚や手のフォームで覚えます。
微調整は、音を聞いてズレていたらほんの少し指を動かして合わせます。
バイオリンの場合、きれいに響くように、短調から長調に変わるなどすると、同じ音でも響きを合わせるためにフラットはほんの少し低め、シャープは高めにずらして音程を取ることがあります。
美しい響きになるよう、フレットがないからできるバイオリンの特徴です。
音程が合っていると良い音がする
バイオリンの音程が合っていると、弦がしっかり振動し、楽器全体でよく鳴ります。
また、少ない力で弓を動かしても、響きが良く音量も大きくなります。
逆に、なんとなく響きが悪いときには、チューニングがずれています。
微妙な音程の差で、響きが大きく変わります。
音程が合っていると、和音の響きも良くなります。
音程が合うと、「ここが1番きれいに聞こえる」という感覚があり、音の出方や弦の振動や響きの大きさの違いなどで分かるようになります。
音程の確認の仕方
自分の音程が合っているかを確認するには、いくつかの方法があります。
【音程が合っているか確認する方法】
・耳で聴いて心地よい
・弦が良く振動している
・となりの解放弦と同時に弾いて和音または同じ音になる
・楽器全体で鳴って響きが良い
してみる
・録音して聴いて確認してみる
・先生や家族や友人などに聴いてもらって意見を聞く
チューナーメーターに頼らなくても、音程を確認する方法がこれだけあるので、いくつかの方法を組み合わせれば音程が合っているか分かるようになってきます。
バイオリンや楽器の経験がない人でも、音程が外れたりすると分かります。
自分よりもバイオリンを全然弾けない人から音が外れていると言われるとショックなこともあるのですが、音程を見直すきっかけにもなります。
チューナーに頼りすぎない
チューナーはチューニングするときに使いますが、弾く全部の音の周波数を確認するようなことはしません。
それぞれの音は、チューニングのメーターで音程を見るよりも、音の響き方で音程が合っているかわかるほうが演奏が上手になります。
チューニングを合わせてから弾く
弦を押さえる位置で音程が決まるとはいえ、基準となる開放弦のチューニングはしっかり合わせておいた方が良いです。
開放弦のチューニングが合っていないと、音程が全体にずれて、響きが悪くなります。また、音程を取る感覚が鈍り、練習の効率が悪くなります。
チューニングを合わせてから練習するだけで、上達が早くなると思います。
音程が外れたまま練習しない
曲の練習中に音が少しずつずれてくることがありますが、ずれたまま弾かないようにしましょう。
ずれた音を繰り返していると、ずれた音の癖がついてしまいます。
自分の出している音をしっかり聴いて、最初はゆっくりでも正確な音程で練習しましょう。
まとめ
何となく弾けるようになってからも、音程を合わせるような練習が必要です。
音がずれ出すと、続く音もずれてきて、だんだんと何の音か分からなくなってしまったりします。
最近、音程を正確に取るという基礎的なことからまた見直す必要があると感じました。
音程が合うと、楽器がよく響いて、演奏も楽しくなります。
毎回、音をよく聴いて正しい音程で練習するようにしていきましょう。
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