バイオリンは、とても魅力的な楽器で、色々な楽しみ方ができます。
大きく分けると、演奏する、聴く、製作する、鑑賞する(コレクション)などがあると思います。
バイオリンは楽器なので、どんな音色がするか?ということが特に重要だと思うのですが、バイオリンの見た目が好きだというコメントもよく聞きます。
また、演奏するのが好きな人もいれば、聴くのが好きな人もいるので、必ずしも自分で上手に演奏できなくてもバイオリンを楽しむことができますよ。
バイオリンの楽器も美しいし、音色も好きで、バイオリンの歴史や曲も興味深く感じるならば、バイオリンにハマってきているのかもしれませんね。
今回は、バイオリンのいろいろな楽しみ方について書きたいと思います。
演奏する
バイオリンは演奏するのが難しい楽器です。楽器の構造はシンプルで、弦を弓でこすることで振動させ、楽器本体に共鳴させることで、音が響きます。
コンパクトな楽器ですが、かなり大きく多彩な音が出ます。
バイオリンの演奏が楽しいと感じるのは、演奏するのが難しいけれど、技術が身につけば色んな表現が身につき、やりがいがあることかもしれません。
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「自分でこんな風に引けたらいいな〜」という理想の姿になるのが、不可能ではない楽器だからです。
まるで歌をうたうようにバイオリンで表現できます。
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また、同じ音程の音を出すのにも、弓の使い方によって、音の雰囲気が全く変わります。弓の下の部分で弾くか先の部分を使うか、あるいはアクセントをつけたり、徐々に強くしたり弱くしたり、という変化をつけることもできます。
出せる音が均一ではないということで、飽きにくいのかもしれませんね。
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飽きている暇なんてありません。
ただし、プロのように演奏したいとなると、まぐれで上手な音が出るのではなく、「こういう時にはこういう音を出そう」ということが上手に使い分けられるようになる必要があります。
いつでも狙った音を出せるようになるには、相当の練習量が必要です。そこまでの質を目指すまでに、飽きたり嫌になったり、あきらめてしまう人もいるかもしれません。
音を追求するのは楽しいことですが、キツく感じることもあるでしょう。
世界一のレベルまで目指す楽しみ方もありますし、そこそこ弾けて音を楽しむという楽しみ方もあると思います。
始めは音が出るだけでも楽しい!
私がバイオリンを習い始めたのは、高校生になってからなので、3才から習う人から見ると遅いほうかもしれませんね。
最初にバイオリンに触って、音が出たとき、とても楽しかったのを覚えています。
お客さんとして聞くよりもずっと楽器のそばで、「ブァーン」と音が響くのを感じることができるからです。
楽器を支えている手からも、楽器本体からフワッと広がってくる響きというか振動を全身で受けることになるので、かなりの臨場感があります。
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また、楽器の演奏には、けっこう体力が必要です。
バイオリンは小さな楽器ですが、パワフルで、大きな音が出ますし、演奏するときにも全身をバランスよく使う必要があるからです 。
上手に弾けるようになるという楽しさもありますが、初心者のときからでも、大人から始めても、けっこう楽しめると思います。
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仲間と一緒に演奏を楽しむ
バイオリンはソロの曲もありますが、ピアノと共演したり、オーケストラやアンサンブルで他の演奏者と一緒に弾くということもできます。
一人で弾くのとはまた別の楽しさがありますよ。
一緒に音楽を楽しむ友だちや仲間が見つかることもあります。
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聴く楽しさ
バイオリンに興味を持つきっかけになったのは、バイオリンの演奏を聴いたからです。きれいな音色に惹かれました。
弓の使い方によって、弾けるような楽しい曲も、しっとりと哀愁ただよう曲も、高い旋律を伸びやかに華麗に歌い上げることもできるのです。
バイオリンの楽器で、色んな感情を表現できるので、ぐっと心に響いてくることがあるのでしょう。
楽しいときも悲しいときも、バイオリンの音色に共感できてしまいますね。
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華麗な技術に圧倒される楽しさ

ソリストによる、洗練された演奏には、眼を見張るものがあります。
一人で弾いてるのか、何人かで弾いているのかわからないくらいの複雑な部分を美しく演奏している部分は、気分が高まります。
練習してみるとわかると思いますが、二本以上の弦を同時に響かせるのは、けっこう難しいです。
キーッという耳障りな音が入ったり、押さえる音がずれてしまったりして、まったく美しい音がでなかったりします。
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自分で弾くと難しいので、上手な人が演奏してくれたのを聴くと楽しいです。
実際に弾くと難しい曲を、軽やかに華麗に美しく演奏してくれるので、プロのソリストはすごいですね!!
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楽器の魅力

バイオリンは、演奏家と同時に、どの楽器が使われたかが注目されることもあります。
何億円もするような名器と言われるバイオリンもあり、 楽器そのものを作る人の技術も奥が深いところがあります。
ストラディバリウスやグァルネリなどは、バイオリン製作者として有名ですね。
すでに数百年経っているのに、最高級の音が出るということで、ロマンを感じさせるものがありますね。
現代でも、良い音の出る楽器ができるように、研究を重ねている腕の良い職人さんたちがバイオリンの音を支えています。
バイオリンの職人さんたちは、新しい楽器を作るだけでなく、古い(オールド)の楽器を修理したり、音の調整をしたり、弓の毛の張り替えをしたりと、良いコンディションでバイオリンを演奏するのに欠かせない仕事をしています。
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楽器の個性
演奏家にも個性があるように、楽器にも特性があって、深みのある低音がきれいに出る楽器や、高音が美しく響く楽器など、それぞれの個体差があったりします。
ストラディバリウスなどの超有名な人が制作した楽器の中には、名前がつけられているものがあり、その音色の違いを聞き分けて楽しむ人もいます。
同じバイオリン曲でも、演奏家、指揮者、使われているバイオリンの違いによって、個性が出るところを味わうこともできるのです。
バイオリンの楽しみ方には終わりがなさそうですね。
楽器の価値
バイオリンの練習用のものであれば、5〜10万円からでも入手できますし、何億円という単位になる楽器もあります。
価値の高いものを所有するという楽しみ方をする人もいるようです。
(関連記事:バイオリンの選び方ー高級バイオリンと安価なバイオリン)
一般的な人は、非常に高額な楽器を自分で買うことなどできないのが普通です。
有名な演奏家の中には、日本音楽財団が所有している超高級楽器を、貸与してもらって演奏活動をしているバイオリニストもいます。
彼らのような高い演奏技術によって、楽器の魅力がさらに伝わるようになります。また、演奏会を通して多くの人に聴く機会ができるので、とても有効な楽器の使い方だと思います。
何億円もする楽器はなかなか買えるものではありませんが、何百万円か何千万円の楽器であれば、自前のバイオリンとして持っているバイオリニストもいることでしょう。
良い楽器はもちろん良い音がしますが、練習用の楽器でもけっこういい音が出たりするので、無理せず予算の範囲内で購入しても、かなりバイオリンを楽しめると思いますよ。
バイオリン曲の豊富さ
バイオリン曲には、有名な曲がたくさんあります。
沢山ありすぎて、わざわざ説明しなくても良いくらいです。
何度聴いても飽きない、気持ちが明るくなったり心が安らぐ曲が多いので、バイオリンが好きになる人も多いと思います。
また、ポップスの曲にも、バイオリンの演奏をさりげなく入れていることもよくあり、曲のジャンルを問わず、親しまれていますね。
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まとめ
バイオリンの音色が好きな人は多いと思います。ただ、バイオリンと聞くと、「高級で自分とは関係なさそうだ」という人もいますが、実は流行りのポップス曲の中でも、映画やドラマの曲の中でも、色んなところで使われています。
また、クラッシックの有名な曲は、バイオリンを使っているものがとても多いです。
聴くのも演奏するのも、楽器そのものにも、楽しみ方がたくさんありますね!
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